オールブラックスが負けた翌朝の朝刊の一面が真っ黒になったおもしろさ、わかりますか?

2019年10月29日

オールブラックスが準決勝でイングランドに負けてしまった翌朝の朝刊の一面が真っ黒になったのは、日本のネットニュースでも記事が出ていたので、ご存知の方もいらっしゃると思います。

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「Herald on Sunday」というのは、ニュージーランドの最大手新「NZ Herald」の日曜版新聞なんですが、本当に真っ黒です。これは朝刊一面なんですが、何の記事もありません。

ただ、その真ん中に小さく何かが書いてあります。

heraldonsunday2.jpg

The All Blacks are out of the World Cup. If you want to read more, go to the sports section.

オールブラックスのワールドカップは終わった。もしもっと読みたければ、スポーツページへ。

と、書かれてあります。

ぜひ、スポーツページを読んでくださいって感じじゃないですよ。

オールブラックスのワールドカップは終わった。それ以外に何か知りたい?ってイメージでしょうか。

オールブラックスだから黒なんでしょうが、日本人にとってはお葬式なども黒ですし、黒は場合によってはいい印象を持ちませんよね。新聞一面真っ黒って何?オールブラックスへの敬意はないの?というのが私の率直な感想でした。(ちなみにこっちのお葬式は結構カラフルです。)

でも、それって日本的な印象のようです。

「Herald on Sunday」によると、オールブラックス敗退のニュースはニュージーランドにとっては耐え難いショックで、誰もその話をしたくないだろうから、その気持ちを反映?代弁?して作った紙面だそうです。

そして、ツイートなどネット上では・・・

「昨夜は残念だったけど、これで大笑いできた。」

「最高の一面!」

など、「Herald on Sunday」を褒めたたえるような声が多かったとのこと。

え~。日本では考えられないと思うんですが・・・

ちなみに息子も、ひどいねと一言。日本に住んでいる妹は、こわいねと言ってました。

ニュージーランド人のダンナにこの件を聞いてみました。

「あー、あれね。見たよ。一緒にいたみんなで大笑いした。」

だそうです。

やっぱり。

一応、オールブラックスに敬意がなさすぎるんじゃないかということを聞いてみましたが、そういう感じはなく、単におもしろいブラックユーモアのある一面だったということらしいです。

16歳の娘に聞いてみたら、デザインや絵を勉強しているので、超シンプルでいい紙面だったとのこと。ちょっと視点が違いますね。

彼女の友だちたちも、みんな大笑いしていたそうです。

他に一面に載せるべき話題がなかったというのは、ある意味平和だってことでもあるんでしょうか。

紙面全部を黒にした時の黒のイメージが日本人とは違うということもあるし、文化の違いなんでしょうね。

私には、やっぱりおもしろさがわかりません。

とにかく、ニュージーランドにとってオールブラックスが準決勝で負けたということがどれだけ悔しく、屈辱的で、大きなニュースなんだということはよくわかりました。
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