【謎の島ハワイキ】 ニュージーランドとポリネシアと日本のつながり《2》

ポリネシア人が大海原のどこかにあると信じている謎の島があります。

ハワイキです。


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☆謎の島ハワイキ

ポリネシア人であるマオリ族の人たちも、そのハワイキと呼ばれる島から先祖たちがカヌーに乗って、彼らが「アオテアロア(白く長い雲のたなびく土地)」と呼ぶニュージーランドにたどり着いたと信じています。

ニュージーランドでは「ハワイキ」と呼ばれていますが、ハワイ諸島では「ハワイイ」、タヒチでは「ハヴァイイ」、クック諸島では「アヴァイキ」、サモアでは「サヴァイイ」等、各語によって若干の違いはありますが、いずれも同じ島を指しています。

ハワイキとはハワイの語源となった島とも言われていますが、今でもどの島なのかはわかっていないのですが、ハワイを英語表記すると「HAWAII」。あら、ハワイイってなります。

ハワイにたどり着いたポリネシア人が、祖国ハワイキをしのんで名付けたのかもしれませんね。

☆神の島ハワイキ

ハワイキ/ハワイイは「我らが祖国」という意味ととともに、「神のいる場所」という意味もあるそうです。

そのため、マオリ族の人にとってハワイキはとても大切な場所でもあります。

マオリ族の文化では、人は亡くなるとその魂はアオテアロアの北島最北端の岬、ケープ・レインガにある神聖な木ポフトゥカワ(ポフツカワ)から自分たちの故郷であるハワイキに旅立つと考えられています。

祖先と神の待つ島に帰るということですね。

☆ハワイキに帰りたい

現代のマオリ族の方全員がそうなのかは定かではないですが、マオリ族は基本的には土葬なのだそうです。

火葬してしまうと肉体とともに魂も一緒に焼けてしまい、ハワイキに帰ることができないばかりか二度とこの地に戻って来れないと信じられています。そのため、昔は生き返って欲しくない人を火葬してしまう部族もあったとか・・・

ハワイキに対する考え方や文化に関する他のポリネシア文化については調べきれませんでした。

ポリネシア人には文字がなかったので、近代になるまでは口承でいろいろなことが受け継がれてきたためわからないことが多いのも事実のようです。

ちょっとこじつけかもしれませんが、日本には「あの世」っていうのがありますよね。ある意味ハワイキっぽくないでしょうか。

クリスチャンの方は違うかもしれませんが、日本に昔からある神道や八百万の神々的考えというか、日本の文化的考えというか、そういう考えに似ているような気がするのは私だけでしょうか?

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